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喜怒哀楽は、人間にとって大切な感情です。
この4つの感情の中でも”怒”はマイナスととられがちですが、上手に”怒”の感情を出すと人間関係や物事がスムーズに進みます。
逆に感情の伝え方が上手くいかないことが何度も起きると、出した方・出された方ともに人生が悪いほうに変わることがあります。
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怒りとは身近なもの
あなたは、普段の生活の中でうまく怒りの感情を伝えられていますか?
個人差はあると思いますが、怒りの感情を正しく伝えられない人は、普段から自分の言いたいことを相手に言葉で伝えることが苦手な人が多いようです。それらは、”怒り”という感情だけでなく、楽しいことなども含めてです。
以前から欲しかったものをもらったり、良いことが起きたときは言葉が少なくても表情に出ますし、相手にも伝わりやすいので誤解されることが少ないと思います。逆に相手に怒りを感じた場合は、自分の感情を伝えた後もこれまでと同じような人間関係が続けられるか、逆ギレされるのではないかなどと不安になり、どのような言葉を選べばよいのかわからず結局伝えられません。
そして、自分の感情を押し殺してしまうのです。
そうやって我慢していくうちにしばらく経つと感情が爆発して、余計な言葉が飛び出してしまうのです。
相手からされて嫌なことは「これはやめてほしい」「自分は嫌なのでこういうことは2度と言わないでほしい」など、相手が覚えているうちにできればその場で自分の気持ちを伝えましょう。
2つ先の”もしも怒りを感じたら”でも書きましたが、普段から自分の感情を素直にわかりやすく伝える習慣が身についていると、気持ちがとても楽になります。
怒りの伝え方と感情のコントロールで人生が変わる
数年前から、『アンガーマネジメント』という言葉をよく聞くようになりました。
アンガーマネジメントとは
怒りを予防し制御するための心理療法プロゴラムであり、怒りを上手く分散させることができると評価されている。
アンガーマネジメント・プログラムでは、怒りは定義可能な理由によって生じる、論理的に分析可能な強い感情であり、適切な場合には前向きにとらえてろいものだと考えられている。
アンガーマネジメント wikipediaより一部抜粋
補足すると、アンガーマネジメントとは1970年代にアメリカで生まれた心理トレーニングです。
アメリカ国内でもなかなか浸透しなかったそうですが、9.11がきっかけで広まり、日本にも伝わりました。
怒りという感情は、誰にでも起きる感情なので決して悪いことではありません。
むしろ、自分や家族・大切な人を守り、生きていくには必要な感情です。
相手や自分を危険から守るときや大切なことを伝えたり、議論するときにも怒りという感情が出てきます。
怒りという感情に限ったことではありませんが、人によって感情の分散の仕方が違います。
ところが、感情をうまく分散させるかどうかによってその先が変わるのです。
そして、自らのコミュニケーション法で予防することもできます。
怒りに関しては、伝え方を間違えてしまうとパワハラやモラハラになり、悪い影響が大きければ大きいほど自分だけでなく相手の人生が変わってしまいます。
女性の場合はホルモンのバランスも一理あるかもしれませんが、
もしも、怒りを感じたら
もし、怒りを感じてしまったら、ため込まずに自分が怒っていることをその時に相手に伝えるのがいい方法の一つです。
逆に怒りをため込んでしまったら、キレたり関係のない人に八つ当たりするという行為に繋がってしまう恐れがあります。
そうならないためにも、相手に上手くリクエスト(要望、お願い)をしましょう。
また、相手の言い分を聞くことも大事です。
相手と向き合ってお互いの立場を考えたら、どうしてそうなったのか原因がわかるかもしれません。
立場や状況にもよると思いますが、その場で伝えることでストレスは蓄積されなくなりますし、お互いの思考の違いを認識したり誤解が解けるチャンスです。
また、人間の感情や行動はそのまま伝染しやすいので、キレるという行為ほど迷惑なものはありません。
キレられた人は、どこかで別の人にキレてしまう可能性が大きいです。
例えば会社の部下や家族に怒りを感じたとき、いろんな言い方があると思いますが、気持ちを落ち着かせてから静かな口調で相手に自分の気持ちやどうしてほしいかを伝えます。
その際に、最初に「私は、怒っている」ということを伝えることが大事です。
そうすることで、相手は話に耳を傾けますし、お互いにどうしてできなかったのか、どうしてほしいのかという会話ができます。
言いたいことを伝えたら、その件に関してそれ以上は言わないことが大事です。
そして、決して怒鳴らないことです。
今まで言いたいことを我慢していたとしても、怒鳴ったら相手には大声で訳のわからないことを言われたということしか伝わりません。
怒鳴ると、誰も楽しくないしお互いに成長はありません。
もし、怒鳴ったりキレそうになったら頭の中で6秒数えましょう。
6秒の間に少し冷静になり、どうしてそうなったか把握して上手にリクエストできます。
感情的になると、相手の欠点から過去の関係ないことまで観点がずれてしまい、自分勝手な意見が口から無意識に飛び出します。
『…べき』『普通は…』からの解放
日常生活の中で、…べきや普通は…という言葉がありますが、それらは人によって感覚が違うため、怒りを伝えるときに使用するとお互いの考え方に食い違いが生じてしまう原因にもなります。
あなたが普通と思っていることは、相手にとっては普通でないことがあります。
例えば、あなたが会社のデスクの上や引き出しの中を常に整理整頓しておくことが普通という考えだとします。
ところが世の中には、普段はルーズだけど時々整理するのが普通と考える人がいれば、日頃からデスクの整理整頓はそれほど重要視しない人もいます。
あなたは、整理整頓されていない人のデスクを毎日見るうちに『整理整頓するべき』『普通は整理整頓するものだ』など思ったままの言葉をその人に投げかけるとしますが、この言い方では相手に肝心なことがあまり伝わりません。
良かれと思って言った言葉でも、相手には『自分の考えを押し付けられた』『いきなりキレられた』と誤解され、たとえその時に相手が整理整頓したとしてもまた前の状態に戻ってしまいます。
そのため、相手に改善してほしいことなどを伝えるときは、簡潔な言葉で要点だけを言うと相手に伝わる確率が高くなります。
デスクまわりを整理整頓していれば探し物の時間が減る確率が高く、仕事の効率が上がるという印象ですが、逆に整理整頓されていないほうが仕事の効率が上がる人もいます。
相手にはすぐに伝わらなくても、あなたが効率よく仕事を進めるうちに自然と相手が影響を受けて、整理整頓を心がけるようになることも考えられます。
また、『…べき』『普通は…』という言葉をあまり使わないほうが素直に物事を受け入れることができ、自然と視野が広くなります。
『…べき』『普通は…』という言葉は必要な時があるかもしれませんが、相手だけでなく自分のことを苦しめる言葉でもあります。
普段から心がけて、自分自身を解放してみましょう。
怒りの予防法
私が会社に勤めていたころ、あるお得意様と話をする機会があり、怒りを予防する方法を教えていただきました。
予防法にはいろいろなやり方があると思ますが、私自身も参考にさせていただいているので、お役に立てればうれしいです。
怒りの予防法
・仕事のミスを減らすために常に打ち合わせをする。
・部下がミスをしても罵倒、無視、八つ当たりをせずに、むしろミスした人のフォローは忘れない。(たとえ部下がミスをした場合、きつい言葉を発したり怒鳴っても、こちらの言葉と思いは何も伝わらない)
・最初に話し合いをしてコミュニケーションをとっていると、お互いに仕事の流れをつかむことができ、ミスを減らすことができる。
・重要なことは、相手が理解するよう丁寧に伝える。
・相手の意見には最後まで耳を傾ける。
それまではあまり話したことがない方で、私の元上司とのやり取りを見る限りではいつも穏やかで筋を通す方という印象がありましたが、なぜそんなに穏やかなのかが理由がわかりました。
自分に自信があるから部下に対して圧をかける理由がないし、よほどのことがない限り部下に対して怒りという感情は生まれないとのことです。
そして「皆で会社を盛り上げていこう」という目標・目的がはっきりしているので、部下は上司に絶対服従という考えが最初から存在せず、得意な分野や知っていることをお互いに教えあうこともあるそうです。
その方は、”怒り”という感情を決して押し殺していたのではなく、上手く予防していたのです。
部下に恵まれていた方なのかもしれないですが、どこの会社でも経営者や上司一人の思考で会社(部署)の空気が良くも悪くも変化することは考えられます。
ただ、感情というのは人それぞれですが、この方は『許すという感情の許容範囲』が広い方なのかもしれません。
性格は人それぞれなので、何が正解なのかはその時でないとわからないことがあると思いますが、お互いに仕事上の意見が言えること、お互いの目標がはっきりして一致していること、仕事と人間関係がスムーズにいく関係性がとてもうらやましく思いました。
日々の話し合いとコミュニケーションがあるかないかで、お互いの信頼関係の大きさが違ってくるので大変重要です。
会社内で怒りの伝え方を間違える(パワハラ)ことが続くと一人一人の目的や目標を見失ってしまうと思います。
この怒りの予防法は、会社だけでなく家庭や日ごろの人間関係にも応用できると思います。
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最後に
もし、怒りを感じたら…
・頭の中で6秒数える。
・怒鳴ったり感情的にならずに、会話で伝える。
・相手の言い分を聞き、今後はどうしたらよいのか(どうしてほしいのか)お互いにリクエストする。
・感情の伝え方は伝染しやすいということを覚えておく。
『…べき』『普通は…』から解放しよう
・自分と人の『普通』というのは、必ずしも同じとは限らない。
・『…べき』『普通は…』という言葉を使わないほうが、相手にわかりやすく伝わる。
・自分自身を『…べき』『普通は…』という思考から解放すると、とても楽になり、視野が広くなる。
怒りの予防法
・仕事のミスを減らすために常に打ち合わせをする。
・部下がミスをしても罵倒、無視、八つ当たりをせずに、むしろミスした人のフォローは忘れない。(たとえ部下がミスをした場合、きつい言葉を発したり怒鳴っても、こちらの言葉と思いは何も伝わらない)
・最初に話し合いをしてコミュニケーションをとっていると、お互いに仕事の流れをつかむことができ、ミスを減らすことができる。
・重要なことは、相手が理解するよう丁寧に伝える。
・相手の意見には最後まで耳を傾ける。
怒りという感情の処理法として、相手にその場で上手く伝える方法と予防するという方法があります。
怒りを予防するということは、決して怒りの感情を我慢することではありません。
それらは特別に難しいことではなく、相手に対する思いやりと自分を大切にするという気持ちがあれば実行できます。
怒りを上手く伝える又は予防することで、人間関係が円滑になりお互いにストレスがたまりにくくなります。
怒りを上手く伝えないと、最終的には自分だけでなく相手の人生まで狂わせてしまう可能性があり、良いことは一つも起きません。
自分の人生は自分のものです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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